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第2章 脳内に中国語文ひな型をつくる方法

目次

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• 中国語文データを入力する

(^。^)話さないと中国語文のひな型はできないという事はわかった。 だけど、話す機会ってあんまりないんだよね。 日本に住んでいて、中国人の友人もいない。 そう簡単に留学できるわけじゃないし、唯一役に立ちそうな会話スクールの時間はこれ以上増やせない。 かといって、一人でしゃべっていても、それが正しい中国語かどうかわからないから不安だし。

・・・そうですよね(^_^;)

どうしたらお金や時間の制約にしばられないで、中国語文のひな型を作るための訓練ができるのでしょうか。

私のお勧めする方法は、ずばり

毎日、中国語の短文を暗唱すること

つまりテキストの例文を暗記して繰り返し声に出して言うことです。

これなら話せない人でも出来ますよね。

お手本通りに覚えて言うだけですから。しかも一人でできます。


(^。^)は? なに、その古典的な学習法?


いやいや、古典的学習法を侮ってはいけません。

私たちの目標は何でしたか?

中国語のひな型をつくることです。

そのためには脳の発話領域に中国語文のデータを入力しなくてはなりません。

繰り返し例文を暗唱することは、発話領域に何度もその文を組み立てさせるということにほかなりません。

脳は組み立て履歴としてその中国語文データを保存します。次に使う時に備えてです。

ところが、暗唱する例文を増やしていくと、いくつものデータがたまります。その中には同じ構造をした文もあるわけです。

つまり、いくつかのパターンに分類できる。

すると脳は生まれ持った言語機能を駆使して、これらの文データから中国語特有の文法を抽出します。この自ら取り出した文法をもとに文組み立て用のひな型が形成されるのです。

一旦ひな型ができてしまえば、単語とひな型の組み合わせを変えることで、オリジナルの文も作れるようになる。これが暗唱の真の狙いです。暗記した例文をただ言えるようになるのが目的ではありません。


どうでしょう、まだ何となくピンときませんか?

では、こう考えてみてください。

• 母語獲得のステップを応用する

私たちは幼児期から毎日、日本語を話しているので脳に日本語のひな型ができています。

では、そのひな型はいつできたのでしょうか。

幼児は最初から、自分で考えた日本語をぺらぺらとしゃべるのではありません。

1,2歳の時から、まずは単語、次に二語文、さらに多語文と少しずつ話せるようになりますが、最初はすべて周りの人の言うことの真似です。

一度も聞いたことのない日本語フレーズをいきなり話しだすということはありません。あったらオカルトの世界です。母語の獲得は真似ることから始まります。

暗唱も誰かの言葉をそっくり真似して言うこと。

データを入力するだの文法を抽出するだのと難しいことを言いましたが、やることは母語を獲得する際の最初のステップと同じなのです。

文法的に正しい、既に完成された文をそっくり真似して言う、そして、これを繰り返すこと。母語であろうと外国語であろうと方法は全く同じです。

身近に小さいお子さんがいたら観察してみてください。

よく兄弟姉妹で遊んでいるときに、上の子が言った言葉を下の子が一言一句違わずに真似して言うことがあります。

幼児は聞こえたフレーズをそのまま真似して言うことで発話領域にインプットします。

そうやってそのフレーズを自分のレパートリーの一つとします。1+1+1+・・という足し算でレパートリーを蓄積していきます。

ところが、レパートリーが一定量を超えると発話力に転換点が訪れます。脳は蓄積したレパートリーから法則をみつけだし、より効率よく組み立てるためのひな型を作り始めます。

ここからレパートリー量は一気に掛け算で増えていくのです。

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もちろん最初は不完全なひな型でしょうが、さらに新しい表現を覚えることでどんどん出来のいいひな型へと進化していき、やがて高度で複雑な文も作れるようになるのです。

この母語の獲得ステップを中国語学習にも使いましょうというのが私の提案です。

  中国語例文を暗記して繰り返し暗唱する
          ↓
  中国語文データが脳内の発話領域に入力される
          ↓
  蓄積されたデータから文法を抽出する
          ↓
  中国語のひな形が形成される
          ↓
  瞬時に中国語文が作れるようになる


\(^o^)/ヤッター!

ちょっと待って!しかし、この方法にはひとつ大きな壁があります。

そう、暗記という壁です。

例文暗記は、継続して実践するのが難しいものです。暗記は退屈で苦痛を伴うもの。

大量の例文を苦もなく暗記できるのはよほどその言葉に入れ込んでいるか、ストイックな人だけ。たいていは効果が出る前に投げ出してしまいます。

私もかつて一念発起して例文暗記をやろうとしては三日坊主に終わるということを繰り返していました。

  なかなか覚えられない。→ イライラする
  やっと覚えたと思ってもテストすると違っている。→ 自信をなくす
  2,3日休むとすっかり忘れてしまう。→ やる気がうせる
          ↓
  結局やめてしまう。

こんなことの繰り返しで、私には根気がないからだめなのかなあ、とか中国語への情熱が足りないのかなあ、などと思っていました。

でも、安心してください。朗報があります。

例文暗記に失敗するのにはちゃんと理由がありました。

例文暗記をする際に誰もがついついやってしまう過ち、陥ってしまう罠があったのです。しかもその罠はまじめな人ほど陥りやすいのです。

その罠に気づいてから、私は例文暗記でストレスを感じることがなくなりました。

罠を避けることで苦痛なく暗記できるようになったのです。

そう、暗記は退屈で苦痛を伴うものというのは、実は思い込みに過ぎなかったのです。

もし、イライラすることなく例文暗記ができるなら、その結果中国語文のひな型ができて、中国語がすらすらと口から出るようになるなら、挑戦してみたいと思いませんか?

• 要注意!例文暗記を阻む罠

例文暗記をする際についついやってしまう過ち、それをまずしっかり押さえておきましょう。 暗記を失敗に終わらせ、続ける気力を奪ってしまう原因です。 その中でも最も気をつけなければいけないのが次の二つです。

  1.長文・難文を覚えようとしてしまう
  2.例文帳を作ってしまう


長く勉強していると、教室やスクールで配られるテキストはかなり高度なものになっています。

初級だとAさんとBさんの会話ですが、中級テキストなんて名前が付いているものだと、文化習慣を紹介した文や、時事問題を扱ったものなど、一文が長く、難しげな構文を使ったものだったりします。

こういうものを見慣れていると、ついつい長くて難しい例文を暗記しようとします。

自分は中級レベル者だから、この程度はいけるだろうと思ってしまいがちなのですが、実際には難しい文どころか簡単な会話文だってすらすらとは言えないのです。

日本的学習スタイルで勉強してきた結果、読解・聴解力は2級・3級レベルでも発話力は準4級レベルなんて人が珍しくありません。それなのに自分は中級だと思い込んでいます。この際変なプライドは捨てましょう。

会話に難しい構文は要りません。短い文をどんどんつないでいけば、言いたいことは伝えられます。難しい言い回しを覚えるのは簡単なフレーズがすらすら言えるようになってからの楽しみに取っておきましょう。聴いて解れば、言えなくても問題はありません。

ニュースもやめてください。ニュースは確かに“話されている”言葉ですが、日常会話では使わない独特の言い回しをします。難しいだけで役に立ちません。

それと、もちろん書面語もだめです。書面語を使って話しかけられたら、相手は一瞬何を言われたかわからなくて、キョトンとしてしまうでしょう。間違っても読解用のテキストから例文を選んではいけません。

私の感覚では暗記にふさわしい例文の長さは12音節前後で構成されているもの。つまり漢字12個ほどですね。

最初は少し簡単すぎるかなと思うぐらいがちょうどいいのです。もちろん慣れたらいくら長くてもかまいませんが、いきなり長文に挑戦するのは挫折のもとです。

高学歴でテストではいい成績が取れている人が陥りやすい罠です。思い当たる場合は気を付けてください。

2番目の“例文帳を作ってしまう”はどこが悪いの?

と思えるかもしれませんが、だからこそ罠なのです。

几帳面な人は例文を覚えなさいと言うと単語帳と同じように例文帳を作ろうとするかもしれませんが、絶対にやってはいけません。

例文帳は表に日本語訳、裏に中国語文を書いたものをリングなどで閉じたものです。表の日本語訳を見て中国語文を言い、ぺらっとめくって合っているか確認する。普通こういう使い方をすると思います。

ノートの右左に中国語文と対訳を書くというパターンもありますね。しかし、これをやると、本当は中国語文を暗記するだけでいいのに、なぜか日文中訳の練習になってしまいます。

先ほども言いましたが、実際の会話ではいちいち日本語から中国語に訳していては間に合いません。脳内のスイッチを中国語に切り替えたらダイレクトに中国語で考えられるようにしなければいけません。実践の場では日本語はある意味邪魔者、出てきてもらっては困るのです。

しかし、例文帳を使って日本語から中国語を呼び出す練習をやりつづけると日本語を介在させる癖がついてしまい、いつまでたっても中国語で考えられるようにならない恐れがあります。しかも、例文帳を使ったら暗記そのものも成功しません。

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ご存知のように日本語と中国語は文法的にかなりかけ離れています。言葉の生まれる背景である文化も大きく異なっています。発想が全く違うという表現がたくさんあります。

例えば、

「想吃什么就点什么。」

という文、直訳すれば、

「何かを食べたければとりもなおさず何かを注文して。」

となりますが、こんな日本語では何を言いたいのかさっぱりわかりません。

ですから、

「食べたいものをどんどん頼んで。」

などと日本語らしく訳されるわけです。

しかし、

「食べたいものをどんどん頼んで。」

から

「想吃什么就点什么。」

を導き出すのは至難の業です。

発想も文法も全く違うからです。

“どんどん”はどう言えばいいんだろう?

などと日本語の表現にとらわれてしまったら、どうなるでしょう。

「把你想吃的东西尽管点吧。」

と直訳して、ぺらっと例文帳をめくると、

「想吃什么就点什么。」

が出てきたらイラっとしませんか?

やる気がうせますよね。おとり捜査に引っ掛かった気分です。

決して、

「想吃什么就点什么。」

という表現を知らなかったわけではないのに思い出せなかった。

これは日本語に攪乱されてしまった結果です。

ですから、例文帳は作ってはいけないのです。

テキストによっては、非常にこなれた日本語訳が付いているものがあります。そんなものをまる写しして例文帳を作ったら、日本語の表現に攪乱されまくって、めくるたびにイライラするはめになります。

例文暗記に失敗する元凶は、こなれた日本語訳にあるといっても過言ではありません。

テキストの中国語文を隠しておいて、日本語訳を見ては思い出すという方法も同じことなのでやってはいけません。几帳面なあなたはこの罠に引っ掛からないように特に注意してください。

この二つがとても陥りやすい罠です。イライラの原因であり、挫折のもとです。絶対に避けてください。

やってはいけないことは解りました。

では、どうすれば例文暗記を成功させ、脳内に中国語のひな型を作ることができるのか、次章では、いよいよ具体的なトレーニング方法についてお話ししていきたいと思います。

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